医療法人 真愛会
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2006年5月7日(日)
メタボリック症候群
 現代社会においては食生活の欧米化や運動不足により
糖尿病、高脂血症、高血圧、高尿酸血症といった生活習
慣病が爆発的に増加しています。これらの事実は今後の
日本人の平均寿命を考える上で極めて深刻な状況にある
と思われます。戦後、米国管轄下にあった沖縄県は急速
な米国の食生活習慣が定着し、かつて長寿を誇っていた
沖縄に大きな変化をもたらしていると言われています。
統計学的に沖縄県は40年後の日本国民の平均寿命の低
下を予測するモデルになると考えられます。
 
 このような観点から生活習慣病の克服は今後急増が見込まれる動脈硬化症の発症進展による平均寿命の短縮阻止に大きく関与する背景因子と思われます。車社会の充実による運動不足や高エネルギー、高脂肪食の摂取は内臓脂肪の蓄積を招きインスリン抵抗性
(IR)というやっかいな病態を引き起こします。このIRは血液中のブドウ糖を組織に運び込むホルモンであるインスリンが効きにくくなった病態を表しています。IRは糖尿病、高脂血症、高血圧などを惹起しメタボリックシンドローム(MS)と呼ばれる病態の発症、進展に重要な役割を果たしています。
 

 MS
とは1961Kannelにより死につながる運動不足病として初めて記載された疾患群で我が国でもようやく20054 月に具体的な診断基準が決められ国を挙げての対策が急務と考えられるようになりました。高脂血症やウエスト周囲径また血糖値が重要因子と規定されています。MSの中核をなす内臓脂肪蓄積は糖尿病発症のリスクが高いことより心筋梗塞や脳梗塞といった比較的大きな血管の動脈硬化が進行し致死率の高い病態に進行いたします。
 
 我々は沖縄県の平均寿命が40年前と比較して15年短縮した事実を深刻に受とめ速やかに生活習慣の改善に取り組まなければいけない時期にきています。これから健やかな将来に向けて定期的な健康チェックと適切なコントロールを心がけられるようお勧めいたします。
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